2023.02.03
スポーツバイクの持ち込み作業 前編
こんばんは、出張修理の自転車屋さんです。
本日は、多治見市内よりスポーツバイクの持込での点検、調整の作業をご紹介します。
新車で購入されたとの事ですが、全体的に調子が悪いそうです。
事前にチェックしましたが突っ込み所が多いので一旦お預かりさせて頂いて、作業場でしっかりと作業します。

とてもお洒落なバイクですね!!
まずはフレームからホイールを外して作業台にフレームを固定します。

ホイールの外す際に違和感を感じたので字具を当てて確認すると、フレームリアバックのセンターがずれています。
クロモリフレームなので出来る限り矯正、修正します。
ほぼ真っ直ぐになりました。
フレームの精度が出ていないと全ての調整が上手くいきません。
次はリアホイール

スプロケットのロックリングが緩いので増し締めします。

ローター取り付けボルトも確認。

リアホイールが惰性で回転するとゴムの擦れるような音がしていました。

音の原因はハブのダストカバー

ダストカバーにほんの薄くラバーグリスを塗ります。
ハブの玉当たりは問題なし。
塗りすぎは飛散してローターに付着するので要注意です。

振れ取り台で現状の確認してから、


センターの確認をしますとセンターもズレていますね。


調整後はしっかりとセンターも合わせています。

同時にスポークテンションもバラツキをそろえながら調整します。

リアのクイックシャフトにはグリスが一切塗られていません。
おそらく完成車で箱から出して一度もホイールを外していないのかも、、、

定番のグリス

細かい事ですが丁寧な作業をします。
リアホイールの整備が完了したのでフレームに戻してディレラーハンガーの確認です。

6時の位置

12時の位置

9時の位置
12時と9時の位置では明らかに間隔が大きすぎます。
図ってみると


12時の位置で26mmほど、9時の位置では20mmほどの間隔があります。
これではまともに変速調整は出来ませんので矯正します。



矯正後は全ての位置で間隔が一定です。
これの精度が出ていないと変速調整は出来ません。
続いてはフロントホイール

フロントにはグリスが塗られていました。

ローターの締め付け確認。

現状の確認後に


フロントのセンターもズレています。


センターもだして、

スポークテンション、バランスの調整をしてフロントホイールの作業も完了です。
残りは後編で、、、次回に続きます。
カテゴリ:スポーツバイク修理
本日は、多治見市内よりスポーツバイクの持込での点検、調整の作業をご紹介します。
新車で購入されたとの事ですが、全体的に調子が悪いそうです。
事前にチェックしましたが突っ込み所が多いので一旦お預かりさせて頂いて、作業場でしっかりと作業します。

とてもお洒落なバイクですね!!
まずはフレームからホイールを外して作業台にフレームを固定します。

ホイールの外す際に違和感を感じたので字具を当てて確認すると、フレームリアバックのセンターがずれています。
クロモリフレームなので出来る限り矯正、修正します。

ほぼ真っ直ぐになりました。
フレームの精度が出ていないと全ての調整が上手くいきません。
次はリアホイール

スプロケットのロックリングが緩いので増し締めします。

ローター取り付けボルトも確認。

リアホイールが惰性で回転するとゴムの擦れるような音がしていました。

音の原因はハブのダストカバー

ダストカバーにほんの薄くラバーグリスを塗ります。
ハブの玉当たりは問題なし。
塗りすぎは飛散してローターに付着するので要注意です。

振れ取り台で現状の確認してから、


センターの確認をしますとセンターもズレていますね。


調整後はしっかりとセンターも合わせています。

同時にスポークテンションもバラツキをそろえながら調整します。

リアのクイックシャフトにはグリスが一切塗られていません。
おそらく完成車で箱から出して一度もホイールを外していないのかも、、、

定番のグリス

細かい事ですが丁寧な作業をします。
リアホイールの整備が完了したのでフレームに戻してディレラーハンガーの確認です。

6時の位置

12時の位置

9時の位置
12時と9時の位置では明らかに間隔が大きすぎます。
図ってみると


12時の位置で26mmほど、9時の位置では20mmほどの間隔があります。
これではまともに変速調整は出来ませんので矯正します。



矯正後は全ての位置で間隔が一定です。
これの精度が出ていないと変速調整は出来ません。
続いてはフロントホイール

フロントにはグリスが塗られていました。

ローターの締め付け確認。

現状の確認後に


フロントのセンターもズレています。


センターもだして、

スポークテンション、バランスの調整をしてフロントホイールの作業も完了です。
残りは後編で、、、次回に続きます。
2023.01.22
リムの組み換え
こんにちは、出張修理の自転車屋さんです。
本日は、以前オーバーホールで紹介したKONAのMTBを将来的にはマウンテンバイクの楽しみを知って頂けるように貸し出しできるようにこつこつとカスタマイズしていきます。
まずはホイールをチューブレスに対応できるようにリムを組み替えます。
タイヤチューブをはずし

ローターを取り外します。

次にスプロケットを外します。

そしてニップルを取り外します。

外れたらリムを外します。

外したパーツを測定して新しいリムでのスポーク長を計算します。

リムは安心のMAVIC

スポークを新しい長さにカットします。

カットしたスポークの端面を整えて長さもぴったりに合わせます。

カットしたスポークにねじ山の転造加工をします。

バイスにセットして加工していきます。



64本加工し終えたら、洗浄してねじ部にプレップを塗布して乾燥させます。

乾燥したら組み立てて行きます。


バランス調整

テンション調整

完成です。


この様にしてホイールは組み立てをします。
手の空いた時間でこつこつ進めていきますのでまた作業をご紹介します。
カテゴリ:スポーツバイク修理
本日は、以前オーバーホールで紹介したKONAのMTBを将来的にはマウンテンバイクの楽しみを知って頂けるように貸し出しできるようにこつこつとカスタマイズしていきます。
まずはホイールをチューブレスに対応できるようにリムを組み替えます。
タイヤチューブをはずし

ローターを取り外します。

次にスプロケットを外します。

そしてニップルを取り外します。

外れたらリムを外します。

外したパーツを測定して新しいリムでのスポーク長を計算します。

リムは安心のMAVIC

スポークを新しい長さにカットします。

カットしたスポークの端面を整えて長さもぴったりに合わせます。

カットしたスポークにねじ山の転造加工をします。

バイスにセットして加工していきます。



64本加工し終えたら、洗浄してねじ部にプレップを塗布して乾燥させます。

乾燥したら組み立てて行きます。


バランス調整

テンション調整

完成です。


この様にしてホイールは組み立てをします。
手の空いた時間でこつこつ進めていきますのでまた作業をご紹介します。
2023.01.08
ホイール交換からのトラブル 続き②
こんにちは 出張修理の自転車屋さんです。
本日は、前回の続きサーリーの作業をご紹介します。
前回はホイールの作業、整備が完了したので次はフレームです。
まずはリア精度の確認


大きなズレは無いです。
フロントの確認


少しずれていましたので修正しました。
次はRディレラーハンガーの確認



右側から見て6.9.12時の位置で確認しますが12時の位置では大きくずれています。
矯正後



6.9.12時いずれの場所でも間隔が一定です。
今回の11速等の多段ギヤではハンガーの精度で変速精度が大きく変わります。
フレームの作業が終わりましたので次は全体的にブレーキ、変速、等を作業します。


最初の点検で指摘した割れている、Rシフトアウターワイヤーの交換から作業します。
横から見るとアウターワイヤーが短いですね、この時代のパーツを使用していたプロ選手たちのバイクを見ても分かりますがアウターワイヤーを長めにセットしています。






インナーワイヤーを含めて交換して前後の変速調整を行います。
次はブレーキ






アジアスターレバーも開放位置でセットされており、ブレーキシューの高さ角度などもリムのブレーキ面から外れておりますので全て調整します。




アジャスターを閉じた位置でブレーキの遊びを調整してからシューの高さや角度をリムのブレーキ面に納まるように調整します。
後は全体的にボルト、ナットの締め付け確認、ヘッドパーツのベアリングコンタクトなどを確認、調整します。
調整後には実際にテスト走行をしてブレーキ、変速等、走行動作に問題が無いか確認します。

久しぶりのダブルタップですがやっぱりスラムは良いですね!!
この様なスポーツバイクの点検調整等も行っておりますので気軽にご相談ください。
カテゴリ:スポーツバイク修理
本日は、前回の続きサーリーの作業をご紹介します。
前回はホイールの作業、整備が完了したので次はフレームです。
まずはリア精度の確認


大きなズレは無いです。
フロントの確認


少しずれていましたので修正しました。
次はRディレラーハンガーの確認



右側から見て6.9.12時の位置で確認しますが12時の位置では大きくずれています。
矯正後



6.9.12時いずれの場所でも間隔が一定です。
今回の11速等の多段ギヤではハンガーの精度で変速精度が大きく変わります。
フレームの作業が終わりましたので次は全体的にブレーキ、変速、等を作業します。


最初の点検で指摘した割れている、Rシフトアウターワイヤーの交換から作業します。
横から見るとアウターワイヤーが短いですね、この時代のパーツを使用していたプロ選手たちのバイクを見ても分かりますがアウターワイヤーを長めにセットしています。






インナーワイヤーを含めて交換して前後の変速調整を行います。
次はブレーキ






アジアスターレバーも開放位置でセットされており、ブレーキシューの高さ角度などもリムのブレーキ面から外れておりますので全て調整します。




アジャスターを閉じた位置でブレーキの遊びを調整してからシューの高さや角度をリムのブレーキ面に納まるように調整します。
後は全体的にボルト、ナットの締め付け確認、ヘッドパーツのベアリングコンタクトなどを確認、調整します。
調整後には実際にテスト走行をしてブレーキ、変速等、走行動作に問題が無いか確認します。

久しぶりのダブルタップですがやっぱりスラムは良いですね!!
この様なスポーツバイクの点検調整等も行っておりますので気軽にご相談ください。
2023.01.03
ホイール交換からのトラブル
明けましておめでとうございます。 出張修理の自転車屋さんです。

今年も1年よろしくお願い致します。
ウサギ年にちなんで今年最初はサーリーの作業をご紹介します。
以前、サーリーの点検をさせて頂いたお客様より違うサーリーでホイールをご自身で交換されてから駆動系がおかしいとの事で持ち込み頂きました。

とりあえず外見から軽くチェックします。


リアのシフトワイヤーの痛み、後は何故かブレーキアウターがシフトアウターで組まれているぐらいが気になった箇所です。

そして一番の問題点の駆動系ですがよく見るとスプロケットのロックリングがフレームと接触しています。
これではまともに漕ぐ事は出来ません。

明らかにロックリングが外側に出すぎています。

ロックリングにはフレームと当たり塗装の剥がれが付着しています。

フレーム側もロックリングと接触して塗装が剥がれて傷が付いています。

ロックリングを外すとほとんどねじ山と噛んでおらずトップギヤもフリーボディーのスプラインにわずかに乗っているだけです。

カセットスプロケットを外すと謎のスペーサーが1枚入っています。
これが原因ですね。

フリーなどのサイズをしっかり測定、確認してこの要らないスペーサーを外します。

ベアリングの状態などもついでに確認していきますが、フリーのベアリング2ヶ所が明らかにゴリゴリしています。

シールを外すとグリスが無くベアリングが錆びてます。

とりあえず交換には部品が必要ですが今の時代は補修用のパーツをそろえるのも一苦労となるので全てのベアリングサイズを測定して交換パーツを揃えるまで応急的に清掃、グリスアップをします。

この様な状態になる前には定期的なメンテナンスが必要ですが最高のケミカルを使用して組みなおします。

フリー部分なども必要に応じて清掃、注油、グリスアップ等をしていきます。

正しい手順で組み立てなおすとトップギヤも正しい位置に収まります。

ロックリングもねじ山に正しいく収まります。

フレームに収めてもロックリングとフレームは干渉しません。




前輪もホイールバランス、センター、スポークテンションなど確認して手直しします。



後輪も同じく整備します。
残りの作業は次回紹介します。
この様に組み立て手順が違ったりすると事故や怪我につながるケースもありますので自転車がいつもと違う違和感などを感じられましたら気軽にご相談ください。
カテゴリ:スポーツバイク修理

今年も1年よろしくお願い致します。
ウサギ年にちなんで今年最初はサーリーの作業をご紹介します。
以前、サーリーの点検をさせて頂いたお客様より違うサーリーでホイールをご自身で交換されてから駆動系がおかしいとの事で持ち込み頂きました。

とりあえず外見から軽くチェックします。


リアのシフトワイヤーの痛み、後は何故かブレーキアウターがシフトアウターで組まれているぐらいが気になった箇所です。

そして一番の問題点の駆動系ですがよく見るとスプロケットのロックリングがフレームと接触しています。
これではまともに漕ぐ事は出来ません。

明らかにロックリングが外側に出すぎています。

ロックリングにはフレームと当たり塗装の剥がれが付着しています。

フレーム側もロックリングと接触して塗装が剥がれて傷が付いています。

ロックリングを外すとほとんどねじ山と噛んでおらずトップギヤもフリーボディーのスプラインにわずかに乗っているだけです。

カセットスプロケットを外すと謎のスペーサーが1枚入っています。
これが原因ですね。

フリーなどのサイズをしっかり測定、確認してこの要らないスペーサーを外します。

ベアリングの状態などもついでに確認していきますが、フリーのベアリング2ヶ所が明らかにゴリゴリしています。

シールを外すとグリスが無くベアリングが錆びてます。

とりあえず交換には部品が必要ですが今の時代は補修用のパーツをそろえるのも一苦労となるので全てのベアリングサイズを測定して交換パーツを揃えるまで応急的に清掃、グリスアップをします。

この様な状態になる前には定期的なメンテナンスが必要ですが最高のケミカルを使用して組みなおします。

フリー部分なども必要に応じて清掃、注油、グリスアップ等をしていきます。

正しい手順で組み立てなおすとトップギヤも正しい位置に収まります。

ロックリングもねじ山に正しいく収まります。

フレームに収めてもロックリングとフレームは干渉しません。




前輪もホイールバランス、センター、スポークテンションなど確認して手直しします。



後輪も同じく整備します。
残りの作業は次回紹介します。
この様に組み立て手順が違ったりすると事故や怪我につながるケースもありますので自転車がいつもと違う違和感などを感じられましたら気軽にご相談ください。
2022.10.05
MTBのセミオーバーホール
こんばんわ。 出張修理の自転車屋さんです。
本日はMTBの修理依頼でお客様が作業場まで自転車を持込での作業をご紹介します。
以前、違う自転車ですが修理のご依頼を受け、ご満足され修理のリピートを頂きました。




全体的に錆が多く、タイヤ、チューブ、ワイヤー類などのゴム、樹脂パーツの痛みが目立ちます。



ブレーキワイヤーなども腐食が多く、タイコ部分は崩れてきてます。
お客様のご要望としましてはしっかり走れて、出来る範囲で錆などを取り除いて綺麗にして欲しいとの事でした。


まずは破棄する部品などを取り外して全体の洗車を行い、状態をしっかり確認します。

洗車後に各部の状態を確認して修理に入ります。





前後のホイールのベアリング部分のグリスアップを行い、玉当たりの調整を行います。

ホイールバランスを確認して調整します。 幸いにもスポーク部分は錆がほとんど無くてよかったです。

新品のリムフラップを装着してタイヤ、チューブを取り付けます。


ローター、スプロケットを取り付けて、トルクレンチで適正トルクに締め付けします。




ヘッドベリングにもグリスを注入して車体にホイールを取り付けます。
ボルトの頭部分など出来る範囲で錆取りをします。


サドル取り付け位置が前過ぎるので適正位置にしてシートポストにも異音対策でグリスを塗ります。



前後のブレーキ、変速のワイヤーを作ります。
インナーは腐食に強いステンレス製です。


ワイヤーを新たに適正な長さ、取り回しで作成してブレーキ、変速を調整します。



100%は錆の除去は出来ませんでしたが、最初のお預かりしたときに比べますと格段に綺麗になっています。
見た目だけでなく、走る、止まるに関しましても問題なく動作しています。
お客様にお渡し後、「修理以前とは違う自転車かと思うぐらいで、新車で購入したときと同じぐらい良くなってました。 これからも大切に乗ろうと思います」とのご感想を頂きました。
前回に引き続きこの様なご感想を頂けると私も大変嬉しく思います。
今回は作業にお時間も頂けましたので、予算の範囲内で出来るだけ綺麗になるようにさせて頂きました。
この様にしばらく乗られていないスポーツ自転車も修理致しますので、気軽にご相談ください。
カテゴリ:スポーツバイク修理
本日はMTBの修理依頼でお客様が作業場まで自転車を持込での作業をご紹介します。
以前、違う自転車ですが修理のご依頼を受け、ご満足され修理のリピートを頂きました。




全体的に錆が多く、タイヤ、チューブ、ワイヤー類などのゴム、樹脂パーツの痛みが目立ちます。



ブレーキワイヤーなども腐食が多く、タイコ部分は崩れてきてます。
お客様のご要望としましてはしっかり走れて、出来る範囲で錆などを取り除いて綺麗にして欲しいとの事でした。


まずは破棄する部品などを取り外して全体の洗車を行い、状態をしっかり確認します。

洗車後に各部の状態を確認して修理に入ります。





前後のホイールのベアリング部分のグリスアップを行い、玉当たりの調整を行います。

ホイールバランスを確認して調整します。 幸いにもスポーク部分は錆がほとんど無くてよかったです。


新品のリムフラップを装着してタイヤ、チューブを取り付けます。


ローター、スプロケットを取り付けて、トルクレンチで適正トルクに締め付けします。




ヘッドベリングにもグリスを注入して車体にホイールを取り付けます。
ボルトの頭部分など出来る範囲で錆取りをします。


サドル取り付け位置が前過ぎるので適正位置にしてシートポストにも異音対策でグリスを塗ります。



前後のブレーキ、変速のワイヤーを作ります。
インナーは腐食に強いステンレス製です。


ワイヤーを新たに適正な長さ、取り回しで作成してブレーキ、変速を調整します。



100%は錆の除去は出来ませんでしたが、最初のお預かりしたときに比べますと格段に綺麗になっています。
見た目だけでなく、走る、止まるに関しましても問題なく動作しています。
お客様にお渡し後、「修理以前とは違う自転車かと思うぐらいで、新車で購入したときと同じぐらい良くなってました。 これからも大切に乗ろうと思います」とのご感想を頂きました。
前回に引き続きこの様なご感想を頂けると私も大変嬉しく思います。
今回は作業にお時間も頂けましたので、予算の範囲内で出来るだけ綺麗になるようにさせて頂きました。
この様にしばらく乗られていないスポーツ自転車も修理致しますので、気軽にご相談ください。