2025.03.09
杜撰な(ずさんな)修理にご注意を!!
こんにちは、出張修理の自転車屋さんです。
本日も修理作業の様子をご紹介します。
スポークが折れたとの修理依頼で多治見市内にお伺いします。

到着して自転車を見させて頂きますとスポークは無くニップルが折れていました。
お客様から詳しく話をお伺いしますと多治見市内にある某量販店でスポーク折れを修理したのですが今度はニップルが割れていました。
何故かスポークねじ山がニップル内に収まっていません、、、
とりあえず修理の為作業場に持ち帰って修理します。

割れたニップルを外して見ますと、、、
一般車はスポーツバイクに比べて純正でもスポークが短めではありますがこの修理されたスポークは異常に短いことが分かります。

スポーク交換には車輪わ外してブレーキなどを外します。

ハブ軸にガタツキがありましたので修理前に先に調整します。(ハブにガタツキがある状態では正しいホイールバランス調整が出来ません)

交換されたスポークは純正のスポークより細い#14番のスポークです。
電動アシスト自転車で折れたスポークの交換に細いスポークを使用するとは、、、、

こんなに短ければニップルも割れます。

外してスポークゲージで長さを測定すると、、、 269mmです。

比較のために純正のスポークのニップルを外すとこれだけ違いがあります。

純正のスポークを測定すると、、、272mmです。
3mmも長さが違います!! 3mmですよ!!
まともなメカニックならこれだけ長さの違うスポークで組み込むことはありえません!!
さらにお客様の話では、この短いスポークに交換された後に他のスポークが折れたのでお客様は純正での交換を希望され純正スポークをメーカーから取り寄せし、新たに折れたスポークを交換したのですがその前に交換した短いスポークは交換されずにそのままお返しされたそうでした、、、
普通なら振れ取り作業で短いスポークに気が付いて交換すると思いますが、、、、

あまりにずさんな修理にあきれてても作業は進まないので交換用のスポークを作製します。
純正と同じ#13番で作製します。

純正と同じ長さになるようにカットします。

ぴったり272mmです。

#13番用の工具を使いねじ山を転造加工します。


1本ずつ丁寧に加工します。

完璧で綺麗な仕上がりでねじ山の加工が出来ました。


シティーサイクルの純正#13番は何故か(理由は色々ありますが今回は省略)ねじ山部分が細くて#14番スポークと同じ太さです。故にニップルも#13番と#14番は同じですが今回は#13番スポークの太さでカット、転造加工していますのでニップルも#13番用の真鍮製で交換します。

新しく作製したスポークを組み込んでいきます。
当然長さは短くも無く最適です。

ホイールバランスを調整します。

ちなみに内装3段用のアダプターを使用してますのでブレーキなどが付いていなくてもセンターも問題なく調整可能です。



今回交換した部分には黄色のペイントマーカーで識別できるようにしてあります。
スポーツバイク等で使用されるリムでしたらあと1mm長いぐらいが適正だと思いますがシングルではパンクリスクなども考慮してこのぐらいの長さがベストでしょう。

車輪をフレームに戻して組み付け直していきます。




チェーン、スタンド、鍵にはそれぞれ違う特性で適したオイルを塗布します。


各ボルトナットの締め付け確認




ブレーキシューも某量販店で交換したそうですが右のシューはもう少しでタイヤと擦りそうなので位置を下げます。
左のシューは前後の角度がおかしいのでリムにきちんと当るように調整します。
本当に何もかもがいい加減で素人DIY状態です。
このまま使用していたら間違いなく右のブレーキシューとタイヤが接触してタイヤカットでのパンクでした。
今回紹介した杜撰な修理はけして稀な事ではありません。
一時期話題になったビ○グモーターの様に、自転車に詳しくない一般人には分からないので「バレないからこのぐらいで良いやら」と言うような軽い気持ちで修理している店があるのも事実です!!
他店の修理作業ミス、修理金額見積もりが高額等でお困りの際は気軽にご相談下さい。
カテゴリ:シティーサイクル修理日記
本日も修理作業の様子をご紹介します。
スポークが折れたとの修理依頼で多治見市内にお伺いします。

到着して自転車を見させて頂きますとスポークは無くニップルが折れていました。
お客様から詳しく話をお伺いしますと多治見市内にある某量販店でスポーク折れを修理したのですが今度はニップルが割れていました。
何故かスポークねじ山がニップル内に収まっていません、、、
とりあえず修理の為作業場に持ち帰って修理します。

割れたニップルを外して見ますと、、、
一般車はスポーツバイクに比べて純正でもスポークが短めではありますがこの修理されたスポークは異常に短いことが分かります。

スポーク交換には車輪わ外してブレーキなどを外します。

ハブ軸にガタツキがありましたので修理前に先に調整します。(ハブにガタツキがある状態では正しいホイールバランス調整が出来ません)

交換されたスポークは純正のスポークより細い#14番のスポークです。
電動アシスト自転車で折れたスポークの交換に細いスポークを使用するとは、、、、

こんなに短ければニップルも割れます。

外してスポークゲージで長さを測定すると、、、 269mmです。

比較のために純正のスポークのニップルを外すとこれだけ違いがあります。

純正のスポークを測定すると、、、272mmです。
3mmも長さが違います!! 3mmですよ!!
まともなメカニックならこれだけ長さの違うスポークで組み込むことはありえません!!
さらにお客様の話では、この短いスポークに交換された後に他のスポークが折れたのでお客様は純正での交換を希望され純正スポークをメーカーから取り寄せし、新たに折れたスポークを交換したのですがその前に交換した短いスポークは交換されずにそのままお返しされたそうでした、、、
普通なら振れ取り作業で短いスポークに気が付いて交換すると思いますが、、、、

あまりにずさんな修理にあきれてても作業は進まないので交換用のスポークを作製します。
純正と同じ#13番で作製します。

純正と同じ長さになるようにカットします。

ぴったり272mmです。

#13番用の工具を使いねじ山を転造加工します。


1本ずつ丁寧に加工します。

完璧で綺麗な仕上がりでねじ山の加工が出来ました。


シティーサイクルの純正#13番は何故か(理由は色々ありますが今回は省略)ねじ山部分が細くて#14番スポークと同じ太さです。故にニップルも#13番と#14番は同じですが今回は#13番スポークの太さでカット、転造加工していますのでニップルも#13番用の真鍮製で交換します。

新しく作製したスポークを組み込んでいきます。
当然長さは短くも無く最適です。

ホイールバランスを調整します。

ちなみに内装3段用のアダプターを使用してますのでブレーキなどが付いていなくてもセンターも問題なく調整可能です。



今回交換した部分には黄色のペイントマーカーで識別できるようにしてあります。
スポーツバイク等で使用されるリムでしたらあと1mm長いぐらいが適正だと思いますがシングルではパンクリスクなども考慮してこのぐらいの長さがベストでしょう。

車輪をフレームに戻して組み付け直していきます。




チェーン、スタンド、鍵にはそれぞれ違う特性で適したオイルを塗布します。


各ボルトナットの締め付け確認




ブレーキシューも某量販店で交換したそうですが右のシューはもう少しでタイヤと擦りそうなので位置を下げます。
左のシューは前後の角度がおかしいのでリムにきちんと当るように調整します。
本当に何もかもがいい加減で素人DIY状態です。
このまま使用していたら間違いなく右のブレーキシューとタイヤが接触してタイヤカットでのパンクでした。
今回紹介した杜撰な修理はけして稀な事ではありません。
一時期話題になったビ○グモーターの様に、自転車に詳しくない一般人には分からないので「バレないからこのぐらいで良いやら」と言うような軽い気持ちで修理している店があるのも事実です!!
他店の修理作業ミス、修理金額見積もりが高額等でお困りの際は気軽にご相談下さい。